本日の報恩講は24名の方がお参りくださり、御講師の安邉泰教師(東京)にご法話をいただきました。
報恩講の「報」の字は、受けた御恩をお返しする「報いる」という意味や、報道という言葉にありますように、「知らせる」という意味があります。 真実から背を向けている者に対しておはたらきくださる、阿弥陀さまの摂取不捨のはたらきが、私に届けられていることを知らせていただくのです。
歎異抄を書かれた唯円さんにゆかりがある、関東の報仏寺さんには、帰命盡十方無碍光如来と書かれたお名号(十字名号)があります。そのいわれには、平次郎という男がおり、この男は荒くれ者で、妻は心優しい方でした。妻は親鸞聖人のいらっしゃる稲田の草庵にお話を聞きに行かれ、親鸞聖人に十字名号を書いていただいたそうです。この名号を大切にしておられました。
平次郎は、妻が懐に入れているのは、他の男との怪しげな手紙ではないかと思い、妻を竹藪まで追いかけて刀で切ります。切られた妻は倒れ、平次郎はなんてことをしてしまったんだと後悔しながら自宅に戻ると、妻がおかえりなさいと出迎えるではありませんか。どういうことかと思い、妻と共に竹藪に行くと、血染めになり切られた十字名号がありました。平次郎は深く反省し、その後は夫婦で親鸞聖人の元へお聴聞に行かれ、唯円と名前を改めたそうです。
この逸話の真偽はさておき、逸話を通して、親鸞聖人がお念仏のみ教えを後世に残してくださったことを、ありがたくいただくことが大切ではないでしょうか。報恩講は親鸞聖人のご遺徳を偲び、お念仏をどのようにいただいて生活をしていくかが問われる法要です。
11/23㈯は妙生寺仏教婦人会「第6回お寺でコンサート」がございます。参加ご希望の方は申し込みが必要ですので、ご連絡ください。