報恩講法要

 本日の報恩講法要は、新型コロナ対策で午前午後の二部制で行い、17名、12名の方がお参りくださいました。御法話は千葉県の柏倉学法師にお取り次ぎいただきました。御法話の一部を紹介させていただきます。

 浄土真宗の教えというのは、阿弥陀さまが私を救ってくださるというお慈悲を聞かせていただく教えです。私が何かをしたら救ってくれるという教えではありません。阿弥陀さまは私に条件をつけず、そのまま救うとおっしゃってくださっておられます。その仏さまとご一緒の人生を歩ませていただく教えです。

 報恩講の恩という字は、「今の私があるということを知らされる心」というインドの言葉を語源とします。「雨晴れて傘忘るる」という言葉があります。雨の時はあれだけ傘に世話になったのに、晴れてきたら持ってきたことも忘れる私たちです。

 阿弥陀さまのお心を聞くというのは、親心を聞くということに似ていると思います。母が苦労して一生懸命働いているのは何故か、それは私を育てるためです。そのご苦労を知ったら、これからは精一杯、母を大事にしたい、出来る限りの親孝行をさせてもらいたいと思うようになります。

 親孝行はしなければならないものか、そうではありません。義務ではなく、せずにはいられないものです。親がどんな思いで、どんな姿で自分を育ててくれたのか。それを聞いたら親孝行せずにはおれないのです。人に言われてやることではないのです。

 南無阿弥陀仏というお念仏は、この私を救わずにはおれないという阿弥陀さまのご苦労の結晶です。そのご苦労を聞かせていただくと御礼をせずにはおれません。その御礼が南無阿弥陀仏なのです。

 

 来月11月20日(土)は13時半より仏教婦人会主催「第3回お寺でコンサート」がございます。要事前申込です。ご希望の方はご連絡ください。