お経練習会

 今日は曇りでしたが、境内の桜の見ごろが続いております。お経練習会には8名の方がお越しくださり、今日はおつとめの声を合わせることを重点的に練習しました。

 お経を読む時は、「調声人(ちょうしょうにん)」や「導師(どうし)」と呼ばれる、お経を引っ張っていく人の声を聞き、その人の声に合わせることを心掛けます。

 お経を引っ張っていく人は、出だしの音の高さや速度、途中で音程が崩れないように気をつけながら声を出し、他の人は、その人の声に合わせるよう、耳でしっかり聞きながら声を出します。

 お経は仏さまの教えが書かれたものであり、仏徳讃嘆(仏さまのお徳を讃えること)ですので、お経を読むのが上手いかどうかは問題ではありませんが、一同の声が揃っているというのは、やっぱりいいものです。これからもしっかりと周りの声を聞きながらおつとめいたしましょう。

 

以下は正信偈の現代語訳、前回の続き「依修多羅顕真実~正定之因唯信心」のところです。

 修多羅すなわち『仏説無量壽経』によって、真実である南無阿弥陀仏を明らかにされ、迷いの道をすみやかにとび超えさせ、さとりにいたらせたいと願われる他力を明らかにされました。

 本願力の回向によってすべてのものを救うため、一心すなわち他力の信心の徳を明らかにされました。仏の恵みに満ちた宝の海のような願いを信じれば、必ず仏の国で説法にあう聴衆の数に入るのです。蓮華のような世界である仏の国に至りついたなら、すぐに真実のさとりを身に受けて、煩悩はげしく、生と死の不安におののく娑婆世界に還って、まるで林や園に遊ぶように楽しく人と関わり、自在に人々を救うことが出来るのです。

 曇鸞大師は梁の時代の国王が、常に菩薩と曇鸞大師のことを敬い礼拝していた方です。三蔵法師である菩提流支との出会いによって、永遠のいのちを説いた浄土の教えを授かりましたので、長生不死の迷信を説く仙経を焼き捨てて、仏の願いの国を拠り所にされました。『仏説無量壽経』の註釈書である天親菩薩の『浄土論』をさらに註釈し、阿弥陀仏の浄土が建立されたことも、私たちが浄土に往生することも、すべて阿弥陀仏の誓願によるとお示しになられました。私たちが浄土に往生することも、その浄土から迷いの娑婆世界に還ってくることも、阿弥陀仏の他力のおはたらきによります。浄土に往生して仏になることが確定するのは、阿弥陀仏から賜る信心のおかげです。

 

5月は16日(火)10時からおみがき&境内清掃、21日(日)13時半より降誕会がございます。