成道会

 本日はお釈迦さまがさとりを開かれたことをご縁としておつとめする成道会(じょうどうえ)で、法蔵菩薩と本願のお話をさせていただきました。阿弥陀さまは仏さまに成られる前、法蔵菩薩であった時に願いを建てられました。その願いとは「あらゆる生きとし生ける者を必ず救う」という四十八の願いです。その願いを完成され仏さまに成られました。

 その四十八の願いの中でも、本願とよばれるのは十八番目の願いです。この第十八願は「われを信じ、わが名を称える者を、必ず往生させる」というもので、つまり「南無阿弥陀仏のお念仏を称える者を必ず仏にさせるから、お念仏を称えておくれよ」と私たちに呼びかけておられます。私たちはその仰せのままに南無阿弥陀仏とお念仏申すばかりなのです。

 お念仏を称えると言っても、「私が称えたから救われる」というように、私が称えるという行為を私の手柄にしては自力の念仏になります。煩悩まみれのこの私が称える念仏が功徳となり、救われるというわけではありません。「必ず往生させる」というお救いを、すでにいただいている私たちです。救われた身となった私たちの念仏とは、「ありがとうございます南無阿弥陀仏」とただただ御恩報謝のお念仏なのです。「救ってください南無阿弥陀仏」ではなく、「ありがとうございます南無阿弥陀仏」が他力の念仏であります。

 話の後は、仏典アニメ「極楽浄土」を見ました。本日おつとめした「仏説阿弥陀経」に説かれている極楽浄土の様子が映像化されています。

 

 来月は1月1日(金)午前11時より元旦会がおつとまりになります。年の始めはお寺にお参りいたしましょう。