今日のお話は、はじめに来月の京都西本願寺法統継承式(御門主さまの代替わり)にちなみまして、歴代の御門主さまにどのような方がいらっしゃったかをお話しました。第3代覚如上人が親鸞聖人のお墓を本願寺に寺院化され、第8代蓮如上人で浄土真宗が広まり、第11代顕如上人の時の織田信長との戦いがきっかけとなり、次の第12代准如上人から東西本願寺が分かれ、現在第24代即如上人に至ります。
時代とともに、世の中のことや人々の価値観は変わりますけれど、人間の苦しみの本質が消えることはありません。
仏さまの教えというのは、その苦しみや悲しみを避けて通してくださる教えではなく、意味を見出してくださる、価値観を与えてくださる教えだと思います。
阿弥陀さまと私の関係は「救う、救われる」、「助ける、助けられる」という関係ではありますが、それよりも「悩み苦しみを乗り越える道を与えてくださる仏さま、それを受けとめ歩む私」と味わわせていただいております。
私たちは道を与えてくださった上で、いかに生きるか、いかに人生を歩むかが大切になってきます。阿弥陀さまの救いに甘えて何をしてもいいということではありません。
ある先生のお話で、要約すると「信心とは知性を放棄して何かを信じるのではなく、聞いた教えが、経験を通して、体を通して五臓六腑に沁みわたり、腑に落ち、納得してその道を歩むことである」というお話がありました。
聴聞を重ね確かな道を歩みたいものです。
6月1日(日)は13:30より妙生寺日曜学校がございます。ご家族やご親戚で対象のお子さまがいらっしゃるご家庭はお伝え願います。