2014年
12月
08日
月
成道会はお釈迦さまが「さとり」を開かれたことをご縁にお勤まりになる法要です。お釈迦さま35歳の12月8日にさとりを開かれたと伝えられています。さとりの内容は縁起(えんぎ)に従い、物事の正しい道理を見極めるということでした。
私たちは縁起と聞くと「茶柱が立ったら縁起が良い、黒猫が横切ったら縁起が悪い」という、良い悪いが起こる兆(きざ)しをイメージするかもしれませんが、そうではなく「物事は縁によって生まれ、縁によって変化する」「私たちは様々な縁(繋がり)の中で生かされている」ことを教えてくださるのです。
正信偈にある「五濁悪事群生海 応信如来如実言」とありますように、悪と濁り、貪りと怒りに染まった、決してさとることの出来ない私たちは、お釈迦さまがお伝えくださった「阿弥陀さまの救いにおまかせする」ことが唯一の救いなのです。
来月1月1日(木)は午前11時より元旦会が行われます。
2014年
11月
19日
水
今日のお経練習会は「十二礼」をはじめに行い、その後「らいはいのうた」、そして「正信偈」を十二礼の節で行いました。
ドレミの音階で言うと「ミミララララソ」で始まるこの音程は、様々なお経で使われる節、メロディーですので、是非となえ慣れしていただきたいお勤めです。
息継ぎの場所はどこだろう、この記号は何を意味しているのか、この経本には記号が書いていない、音符にしたものがあるといいね・・など、皆さんの向上心や好奇心を嬉しく思った一日でした。
12月8日(月)は午前11時より成道会が行われます。
2014年
11月
12日
水
朝7時40分、清水駅に集合して東京に向けて10名で出発しました。
まずは観光で国会議事堂へ。数名の職員さんが代わるがわる案内してくださり、重みのある建物の内外を見学しました。続いて築地場外市場へ行き、乾物やお惣菜など買い物を楽しみ、昼食をいただいた後は築地本願寺へ。
ご講師のお話は、十悪(じゅうあく)と呼ばれる10項目の悪事のうち、1つでも犯したら仏にはなれないとされていますが、1つも守ることが出来ない私は、阿弥陀さまのお救いにお任せするしかないという話を、終始笑いを交えてお話くださいました。その後、厳粛な雰囲気の中、5名の方が帰敬式(ききょうしき)を受式されました。
初対面の方々も多くいらっしゃいましたが、新しい繋がりが出来て楽しい参拝旅行となりました。今後もこのような催しを企画したいと思います。
来週11月19日(水)は13時30よりお経練習会です。初めてのかたもお気軽にお参りください。
2014年
10月
26日
日
昨日、今日と報恩講がお勤まりになりました。昨日は報恩講の「報恩」の反対の意味である「忘恩 ぼうおん」の日暮らしを私たちはしているのでは?という話をさせていただきました。求めてばかりの私ですが、実はいただいてばかりだったということについて、今一度我が身を振り返らなければならないことでしょう。
さて、本日は神奈川県の成田先生にお取次ぎいただきました。 私たちは「なぜ生きているのか」という答えを見つけられなければ、難しい問題に直面した時に生きていけないということになるかもしれません。親鸞聖人は「この世に生まれてきたのは阿弥陀さまのお救いに出あうためなのですよ」とおっしゃておられます。み教えを聞いたから救いに出あうというのではなく、もうすでに阿弥陀さまのお救いに抱れていることを聞かせていただくのです。物心ついた時に、お参りに行こうとは思っていないこの私を、お参りの場に導いてくださったのは阿弥陀さまのおはたらきなのです。人生を振り返った時に私の人生は素晴らしい人生だった、尊い人生だったよという気持ちにさせてくださるのがこのお念仏のみ教えなのです。 と聞かせていただきました。
11月の行事は、12日(水)には築地本願寺報恩講団体参拝(ご希望の方は事前にご連絡ください)、19日(水)は13時半よりお経練習会がございます。
2014年
10月
16日
木
昨日は雨のため行えなかった報恩講に向けての境内清掃を行いました。「雨で出来なかった分、外の掃除をやる時は声をかけてください」との有難い一言をいただきましたので、急ではありますが、本日境内清掃を行い、5名の方がお越しくださいました。うちお1人は、たまたまお墓参りに来られて、お参りの後、お手伝いくださいました。
「家に居てもボーっとしているだけだから」「この前刈った所がまた伸びてきたね」「またやるときは声をかけてください」とお寺を皆さんで支えてくださるお気持ちが嬉しかったです。
2014年
10月
15日
水
今日は雨の中、15名のみなさんにお集まりいただき、おみがきを行いました。今回の参加者は荻田さん、坪根さん、北條さんご夫妻、北村さん、中根さん、渡辺さん、山根さん、小檜山さん、山本さん、小林さん、境さん、尾崎さん、長澤さん、外岡さんでした。ありがとうございました。
昨日は台風一過で最高気温が29度、今日は21度で肌寒く感じました。雨のため境内清掃は中止といたしましたが、その分堂内を集中して掃除出来ました。仏具はピカピカになり報恩講に向けて準備は着々と整ってきています。今月25日(土)、26日(日)に行われますので皆様どうぞご参詣ください。
2014年
9月
23日
火
私たちは自分の価値観に基づいて行動をおこしますが、良いと思ってしたことが必ずしも良い結果になるとは限りませんし、他人を傷つける気が無くても傷つけてしまうことがあります。
何が正しくて、何が間違いかの分別が私には出来るでしょうか。学歴が高いほうがいい、お金はあるだけあったほうがいい、親や先生の言うことを聞く子がいい子だ。果たしてこれが正しいのでしょうか。
親鸞聖人は、「善悪の二つ総じてもって存知せざるなり」とおっしゃっておられます。
「何が本当の善で悪なのか私親鸞にはわかりません。阿弥陀さまのようにすべてを見通す智慧を持つなら知りようも出来るでしょう。しかし私は捨てることの出来ない煩悩を抱えた身です」と親鸞聖人はおっしゃっておられます。
お念仏の教えは私たちが勝手な考えや思い込みをしていたことに気づかせていただく教えです。
「煩悩具足と信知して本願力に乗ずればすなはち穢身すてはてて法性常楽証せしむ」 正しいことなど何一つわからない私であった。だからこそ阿弥陀さまは私を救わずにはいられないと寄り添ってくださいます。必ず救われると聞かせていただいた今、自分のことしか考えていなかった心を見つめ直し、報恩感謝の日々を送りたいものです。
来月は報恩講がお勤まりになります。
・10月15日(水)10時よりおみがき並びに境内清掃
・10月25日(土)13時半より、10月26日(日)10時半並びに13時より法要がございます。26日は神奈川県の成田真二郎先生をお迎えしお話いただきますので、皆様どうぞ御参詣ください。
2014年
9月
13日
土
本日の研修会は蒲原の長榮寺さんにて行われました。ご講師は静岡県立がんセンター緩和医療科医長の相河明規先生でした。先生は北海道の真宗大谷派のお寺に生まれ、外科医から緩和医療の道に進まれました。
「思うようにいかないいのちを生きるためにはどうしたらいいのか」という内容のお話をいただきました。
皆元気に生きて、苦しまずに自宅で命終えたいと思っているが、なかなかそうはいかない。患者さんの様子を見て、自己肯定できなくなると他も肯定できなくなると感じられるそうです。家族に迷惑をかけたくないという人ほど医師や看護師に迷惑をかける人が多いとか、医師の余命を当てる確率はイチロー選手の打率より低いとユーモアを交えながら、「自分の分別で生きるから愚かさに気づかない、頭が下がらない、あれが悪いこれが悪いというようになり、み教えを聞くと、智慧の光明に照らされ、分別を超え、自分の愚かさに気づき、頭が下がるようになる」ということを、実体験とユーモアを交えてお話くださいました。
おまかせすることの難しさ、大切さをお味わいさせていただいた一日でした。
2014年
8月
02日
土
7月31日から2泊3日で神奈川県鎌倉市の建長寺(臨済宗)を拠点として「お寺の臨海学校」(浄土真宗本願寺派東京教区南ブロック門徒子弟研修会)が行われました。
初日は建長寺散策、2日目は江ノ島水族館見学、3日目は座禅体験などを行いました。静岡、神奈川、山梨から約120名の子どもが集まり、妙生寺からはスタッフ1名、子ども3名で参加しました。初めて会うお友達と班活動で協力し合ったり、バスで歌を歌いながら海を眺めたり、お寺の広い本堂で寝泊まりしたり、充実した3日間となりました。来年は静岡で開催されます。
来月、9月23日(火・祝)午後1時半より秋季彼岸会がございます。どうぞみなさまお参りください。
2014年
7月
06日
日
本日の盂蘭盆会は50名を超える参詣でした。ご講師は山梨県の小笠原博慧先生で、浄土真宗のお盆の迎え方、集団的自衛権の行使を認めるために憲法解釈を変える閣議決定がされたことを受けて、昭和16年の開戦の詔書および、昭和20年の玉音放送を紹介され、60分では収まりきらないような内容でした。
さて、妙生寺では来週に各家庭へ新盆(初盆)参り、来月初めには初盆ではないご家庭へのお盆参りにお伺いします。ご希望の方がいらっしゃましたらご連絡ください。
2014年
6月
26日
木
今日はおみがき並びに境内清掃でした。今回も初めての方が2名ご参加くださり、ありがたかったです。大勢で掃除を行うと、話しながら出来るので時間も早く感じますし、掃除の仕方、お手入れの仕方などの情報交換も出来るので参考になります。
境内の掃除も含めると、もう少し人数が増えたら大変助かりますので、新たなご参加、久しぶりにご参加の方、お待ちしております。次回のおみがき、境内清掃は10月です。
7月6日(日)13時半より、山梨県の小笠原博慧先生をご講師に盂蘭盆会(うらぼんえ)が行われますので、どうぞみなさまご参詣ください。
2014年
6月
01日
日
子ども向け行事の日曜学校を行い、小学2年生から中学1年生まで7名の子どもたちが参加してくれました。
お寺は葬儀や法事だけでなく、老若男女交流の場でもあります。お寺という場所だからこそ出来ること、話せることがあるのではないでしょうか。子どもたちが安心して過ごせる場所として、また、友達づくりの場所として、そして将来何かに迷った時、「お寺に行けば何かの糸口が見つかるかもしれない」という窓口のひとつとして頭に浮かんでくれればいいなと思います。たいした答えは出せないかもしれませんが、話を聞くことは出来ます。話を聞いてくれて落ち着いたということもあるのではないでしょうか。
お寺に行けば何故かホッと安心できるという思いになるような空間作りを目指したいと思っています。
色々と理想を述べましたが・・・本日の内容はお勤め、仏さまのお話、お焼香の作法、各種レクリエーションなどを行いました。笑い声と汗にまみれながら子どもたちは元気に過ごしていました。境内(けいだい)での鬼ごっこが一番盛り上がった気がします。帰り際「今度いつあるの?」と次回の開催を待ちわびる声が嬉しかったです。次回はいつ行うか未定ですが、またこのホームページやお便りでご案内させていただきます。
7/31(木)~8/2(土)には2泊3日で「お寺の臨海学校」が神奈川県鎌倉市で行われます。内容は、お寺で寝泊まりし、班で活動、座禅体験(浄土真宗では行いませんが、いい体験になるかも)やイルカショー見学を行います。参加費は1万円、対象は小学1年生から中学3年生、定員60名、〆切7/15(火)です。興味のある方は詳細をお知らせいたしますのでご連絡ください。
妙生寺の次の行事として、6月26日(木)10時より12時頃まで、おみがき並びに境内清掃がございます。ご参加いただける方は昼食をご用意いたしますのでご一報ください。
2014年
5月
18日
日
今日のお話は、はじめに来月の京都西本願寺法統継承式(御門主さまの代替わり)にちなみまして、歴代の御門主さまにどのような方がいらっしゃったかをお話しました。第3代覚如上人が親鸞聖人のお墓を本願寺に寺院化され、第8代蓮如上人で浄土真宗が広まり、第11代顕如上人の時の織田信長との戦いがきっかけとなり、次の第12代准如上人から東西本願寺が分かれ、現在第24代即如上人に至ります。
時代とともに、世の中のことや人々の価値観は変わりますけれど、人間の苦しみの本質が消えることはありません。
仏さまの教えというのは、その苦しみや悲しみを避けて通してくださる教えではなく、意味を見出してくださる、価値観を与えてくださる教えだと思います。
阿弥陀さまと私の関係は「救う、救われる」、「助ける、助けられる」という関係ではありますが、それよりも「悩み苦しみを乗り越える道を与えてくださる仏さま、それを受けとめ歩む私」と味わわせていただいております。
私たちは道を与えてくださった上で、いかに生きるか、いかに人生を歩むかが大切になってきます。阿弥陀さまの救いに甘えて何をしてもいいということではありません。
ある先生のお話で、要約すると「信心とは知性を放棄して何かを信じるのではなく、聞いた教えが、経験を通して、体を通して五臓六腑に沁みわたり、腑に落ち、納得してその道を歩むことである」というお話がありました。
聴聞を重ね確かな道を歩みたいものです。
6月1日(日)は13:30より妙生寺日曜学校がございます。ご家族やご親戚で対象のお子さまがいらっしゃるご家庭はお伝え願います。
2014年
4月
24日
木
今日のお経練習会は正信偈行譜(しょうしんげ ぎょうふ)でした。
お経練習会では毎回、お参りされた方の中から調声人(ちょうしょうにん ※おつとめを引っ張る人)を決めておつとめをします。調声人は鏧(きん)を叩いたり、一人でお経をよむ部分もあるので緊張するかもしれませんが、大いに間違っていただいて結構です。回数を重ねたら慣れると思いますので、いつの日かご家族の前や、お寺の行事の時に自信を持って行っていただきたいと思います。初めてご参加の方もお待ちしております。
「習うより慣れよ」ということで、来月の降誕会(ごうたんえ)では行譜のおつとめを行う予定です。お経練習の成果が少しでも出ればいいなと思います。
降誕会は5月18日(日)13時30からです。
2014年
3月
21日
金
本日の春季彼岸会(ひがんえ)は40名を超える方々が本堂にお参りくださいました。本日の彼岸会も先日の会合もそうですが、お近くにお住まいの方を誘ってくださったり、「近所だから乗って行きなよ」と車を出してくださる方がいらっしゃって大変有難いことです。天候や交通手段によってお寺にお参りしようかどうしようか迷っている時に、このようなご親切な方がいらっしゃることでご縁がひとつ増えます。お寺を支えてくださりありがとうございます。
お話は、東日本大震災関連での記事を2つ紹介させていただきました。1つはタレントのビートたけしさんの「2万人が死んだ1つの事件」ではなく「1人が死んだ事件が2万件あった」という表現の仕方、そして「残酷な言い方をすれば、自分の大事な人が生きていれば10万人死んでも100万人死んでもいいと思ってしまうのが人間だよ」という人間の本音をズバッと言い当てたコメントです。
2つめは、震災で家族を失った9歳の少年が、食料を配給された時に「他の人の方が僕よりもっとお腹がすいているだろうから」と食べ物を口にせず、配給場所に置きに行ったという出来事がベトナムに伝わり、国中を感動させたというお話です。
彼岸とはさとりの世界です。彼岸を思うからこそ私たちのいる此岸(しがん)、娑婆(しゃば)世界をいかに生きるかが問われます。
来月は4月24日(木)13:30~15:00までお経練習会がございます。
2014年
2月
15日
土
いだかれて ありとも知らず おろかにも われ反抗す おおいなるみ手に(九条武子)
勉強しなさいよ、早く寝なさいよ、歯を磨きなさいよ・・・そんなこと言われなくてもわかっているよ、今やろうとしていたのに、と思ったことはないでしょうか。親としては勉強して視野を広げてほしい、早く寝て大きくなってほしい、清潔にして健康でいてほしいとの願いがあるのに、子どもにとってはうるさいなと思ってしまうものです。そして大きくなってから、あの時はありがたかったなぁと感じるものです。
私たちはこの世に誕生してから様々な方に抱かれてお育てをいただきました。赤ちゃんの頃の記憶というのはありませんが、写真を見たり、幼い頃はこうだったよと聞かされて、そうだったんだなぁと気付かされます。自分の記憶にない、意識の及ばない世界で抱かれているのです。
両親をはじめ、様々な方に抱かれているにもかかわらず、素直になれなかったり、反抗してしまう私たちです。私がどんなに反抗しようとも、どのような状態になっても、あなたのことを放っておけるわけがない、抱かずにはいられないと包み込んでくださる方が仏様なのです。
次回の行事は3/21(金・祝)13:30より春季彼岸会が行われます。
2014年
1月
01日
水
あけましておめでとうございます。今日は元旦会(がんたんえ)でした。
年の初めにあたり、新たな目標を立てられた方も多いかと思います。去年1年を振り返ってみましても、このままではいけないなとは思いつつ、なかなか1歩が踏み出せなかったのが私たちではないでしょうか。やれなかったのか、やらなかったのか、どちらでしょう。
昨年の流行語大賞のひとつに「今でしょ」という言葉がありました。私たちは過去のことを引きずったり、未来に対して不安を抱くものです。その悩みに意味を見出し「今」をいかに生きるかを考えることが大切なのではないでしょうか。今の積み重ねが私たちの人生なのです。
「わかきとき仏法はたしなめと候。としよれば行歩もかなはず、ねぶたくもあるなり。ただわかきときたしなめ」とあります。歳をとれば足が弱くなってお寺へも行けなくなるし、大事なことを聞いてもすぐ眠たくなるから、若いときに仏様のお話を聞いてくださいよということです。
お寺参りはいつからでも遅くはありません、そして年長者だけのものではありません。老若男女問わずどうぞお参りください。
次回の行事は2月15日(土)13時30より涅槃会(ねはんえ)が行われます。